FC2ブログ
--/--/-- (--) --:--:--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Trackback(-) comment(-) スポンサー広告
2015/01/17 (土) 15:44:28

厳冬期の四国カルスト、天狗高原をスノーハイク。

Nikon 20150111 161

天狗高原のカレンフェルトとススキ・ミヤコザサ草原



いろいろあって、記事の更新が長期間できないかと思っていましたが、案外早くに更新できました・・・。
今年初めての自然散策は中国地方を出て、初っ端から遠征編ということで・・・。

2015年1月11日、この日は愛媛県と高知県との県境に沿って広がる四国カルストを散策しました。
日本三大カルストに数えられる中では最も高い標高域にあり、天狗の森(1484.9m)を最高として概ね1100~1400m台の範囲に広がっています。
概ね東西方向に延びている稜線上は非常になだらかな地形を呈し、広大なカレンフェルトやドリーネなど、石灰岩地帯特有の景観が見られます。
また、夏場に咲く花々の名所としても知られているようです。




















南麓(高知県檮原(ゆすはら)町側)から車で延々と登っていく・・・。
Nikon 20150111 004

今回は、これまで馴染みのなかった景色や植生などを眺めながら、どこか標高の高いところを比較的楽に歩きたいと思っていました。
ただ、日本海側に面した山々は既に積雪量が多く、なおかつ天候の回復も見込めなかったことから、太平洋側の山地に行き先を求めました。
その中でこの四国カルスト、特にその東端に広がる天狗高原付近は1300m台の稜線上まで除雪がされるという道路が通じており、さらに比較的近い位置にこの山塊の最高峰があり、手軽に緩やかな稜線歩きができそうだったのでここに決めた次第です。










散策路入口
Nikon 20150111 010

天狗荘の駐車場から、東向きに天狗の森(1484.9m)へ歩き始めます。





霜柱ごと凍結しきった地面
Nikon 20150111 011

「積雪は多くて1m、概ね50㎝ぐらい・・・」と予想していましたが、少なくともこの付近では思った以上に雪が少なかったです。
そして、雪の多くはかなり前に積もったような古い雪であり、寒さや乾燥、融解の繰り返しなどでかなり締め固まっていました。
昨年入手したスノーポンを試しに履いてみようかとも考えていましたが、地表の露出なども多そうだったので、ストックだけ持ってつぼ足で臨みました。










Nikon 20150111 008




















最初は落葉広葉樹の二次林など、代償植生の広がる中を進みます。
Nikon 20150111 019





凍てついたアキグミの梢
Nikon 20150111 017



寒さで葉を丸めるヤマグルマ
Nikon 20150111 058

積雪量は少なく感じられる一方で、体感としてはかなり寒く、標高の高さが気温に反映されているようです。
冬季のこうした環境が植生にも影響してか、特にブナを見かける機会は最初のピークに達するまで多くはありませんでした。
(ただし、あくまでも歩いた稜線沿いに限ってのことであり、斜面にはそれなりにあるのかもしれません。)















露岩の目立つ林床
Nikon 20150111 120

林床などにはミヤコザサがよく見られますが、箇所によっては丈の高いスズタケも生育していました。
スズタケはシカの食害に対する適応度が低く、軽度の採食圧で大きなダメージを受け、早期に衰退してしまう笹であるといわれています。
シカの過剰な食害による植生や森林生態系の崩壊が著しい四国にあって、そうした笹が見られるのはまだ被害が顕著化していない証拠なのかも・・・。




















ウラジロモミ林
Nikon 20150111 123

Nikon 20150111 036

Nikon 20150111 035

Nikon 20150111 054

Nikon 20150111 041



北側斜面のウラジロモミ純林
Nikon 20150111 080

やや進むと、鬱蒼とした常緑針葉樹で占められた林分も見られるようになっていきます。
こうした中には落葉広葉樹を伴っていたり、または逆に広葉樹林内にウラジロモミやツガが混じるかたちとなっていたり、箇所によってまちまちです。















Nikon 20150111 053

ウラジロモミは山地帯(冷温帯に相当)上部~亜高山帯下部にかけて出現するマツ科モミ属の針葉樹。
本州(東北地方南部~中部地方、近畿地方南部)と四国に分布しており、この四国カルストを南限としているようです。
主に、暖温帯に出現するモミとは棲み分けており、より寒冷な気候帯の、雪の少ない太平洋側地域に見られます。
ブナ林内に混生する場合も多く、太平洋側ブナ林を特徴づける標徴種としても知られています。




















最初のピークから天狗高原を一望。
Nikon 20150111 063










Nikon 20150111 065

Nikon 20150111 117

Nikon 20150111 070

Nikon 20150111 064















樹霜の中へ入っていく・・・。
Nikon 20150111 059



ここでブナを発見。
Nikon 20150111 076



樹霜の森を抜け、山頂が見えてきました。
Nikon 20150111 075










Nikon 20150111 114





不入山(1336.1m)の向こうに太平洋がうっすらと・・・。
Nikon 20150111 108

山頂付近一帯にもカレンフェルトが広がっており、そして南側斜面を中心に灌木林などの植生に覆われているようです。
Nikon 20150111 084

振り返れば、五段城(1455.6m)が見える。
Nikon 20150111 110





Nikon 20150111 090




















天狗の森頂上
Nikon 20150111 092



東側
Nikon 20150111 093



白く霞む南側
Nikon 20150111 107















樹霜の結晶構造は刺々しい。
Nikon 20150111 086

Nikon 20150111 073

稜線沿いは冷え込んでいます・・・。




















Nikon 20150111 132

駐車場まで引き返し、今度は西側方面へ再出発です。
天狗高原から五段城を目標に、県道を歩いていきます。










Nikon 20150111 129

Nikon 20150111 131



天狗の森を振り返る。
Nikon 20150111 130















天気が回復し始めたころ、五段高原~姫鶴平の景色が開けてきました。
Nikon 20150111 145



Nikon 20150111 146

稜線は緩く下ってはいるものの、それでも標高1200m以上ある高地・・・

石鎚山などを北側に見るような、四国の中でも太平洋側に位置する山域は雪雲の流れ込む機会に恵まれないものです。
ただ、そうした面もある中で、南国・土佐とはいっても、高い山を抱えていればこうした光景も目にすることができるということでしょうか・・・。










四国カルストの西端となっている大野ヶ原(最高地点は1400m台)も遠くに見えた。
Nikon 20150111 150


ここで引き返すことにします。
こちらは雪がとても少なく、県道なども普通の状態で順調に歩けました。

ただ、五段城へはルートが分からず・・・
貴重なカレンフェルトの中を無暗に直登すると、雪が薄いために何か損傷を与えそうで抵抗があったので、今回は断念しました。




















Nikon 20150111 156

Nikon 20150111 166










ドリーネ(窪地)
Nikon 20150111 155

北側斜面から進出しつつあると思われるウラジロモミの若齢林。
Nikon 20150111 167



北側には笠取山(1562.0m)などの山塊も見えるように・・・。
Nikon 20150111 164















天狗高原スキー場のトップから。
Nikon 20150111 169

著しい起伏などはなく、何もつけずに快適なスノーハイクが楽しめました。


スポンサーサイト
comment
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
中国地方・中国山地へ・・・・自然や植生、その風景を求めて
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。